2008年01月24日

クリスマス・キャロル あらすじ 前半

クリスマス・キャロル


 このあらすじは、池央耿訳「クリスマス・キャロル」(光文社古典新訳文庫)を基にしています。
 前半、後半とページを分けています。


 前半(マーリーの亡霊から第二の精霊まで)
 後半(第三の精霊からラストまで)

 *文中の登場人物名をクリックすると、登場人物紹介のページが開きます。 
 

第一節 マーリーの亡霊

 物語の舞台は、19世紀のロンドン、寒さの厳しいクリスマス・イブ当日、ケチで嫌われ者の老人スクルージが、事務所で帳簿の整理に追われているところから始まります。

 せっかく食事の招待にやって来た甥を「おととい来い!」と追い返し、クリスマス休暇を願い出る会計助手には「怠けた一日分の給料を払わされるこっちこそ、いい面の皮だ」と嫌味を言ってから、スクルージは家路につきます。

 廃墟のように物寂しい自宅の部屋でくつろいでいるスクルージの前に、7年前に死んだマーリーの亡霊が現れます。
 亡霊の漂わす雰囲気に、普段は物事に動じないスクルージも恐怖に震え上がります。しかし、マーリーが現れたのはスクルージの魂を救うためでした。

 「今晩こうして会いにきたのは忠告のためだ。私と同じ運命をたどらずに済む、道も、望みも君にはある。そのことを、私の口から言いにきたんだ、エベニザー」(本文より引用)

 マーリーの亡霊は、自分が、生前の行いのせいで、鎖につながれ永遠に彷徨う身であること、スクルージも今のままでは同じ運命をたどること、だが、スクルージに機会を与えるために3人の精霊が現れることを告げて、夜空に消えます。

 そしてスクルージは倒れこむように眠りにつきます。

第二節 精霊(その一)

 夜中の一時を告げる鐘とともに、第一の精霊が現れます。精霊は、スクルージに過ぎ去った過去の幻影を見せます。
 寄宿学校での孤独な少年時代や、立派な青年となり、主人や同僚に恵まれた下積時代の自分を見て、スクルージは少しずつ昔の純粋だったころの気持を思い出していきます。

 ですが、徐々に純粋さを失いはじめた頃の、婚約者との別れのシーンは、スクルージにとって苦痛に満ちたものでした。 

 「私はね、あなたが純粋な憧れや高い志を次々に失って、とうとう暴利をむさぼる執念のとりこになるのを見てきたのよ。そうではなくて?」

 「それがどうした?」(中略)「君に対して、私は少しも変わっていないだろう?」 

 娘は首を横にふった。
 
 (中略)
 
 「だから、私は身を退くの。今とは別の人だったあなたの思い出に免じて、喜んで」(本文より引用)


 精霊はさらに、その別れた娘が、その後立派な母親になり、子供たちに囲まれて幸せに暮らす様子を容赦なく見せつけます。苦痛に耐えられないスクルージは精霊につかみかかります。

 「放っといてくれ!帰らしてくれ。二度と出てくるな!」(本文より引用)

 そしてスクルージは疲労のあまり眠りに落ちます。

第三節 精霊(そのニ)

 目が覚めると、また鐘が一時を打とうとするところでした。隣の部屋のドアを開けると第ニの精霊がスクルージを待っていました。

 精霊は、スクルージに、クリスマスの活気で賑わう街の光景を見せます。

 雪おろしをする屋上の人々は嬉々として手すり越しに呼び交し(本文より引用)

 熟れたナシやリンゴは豪勢なピラミッドのように山を作り(同上)

 コーヒー、紅茶の芳ばしい匂いは快く鼻をくすぐり(同上)

 やがて、教会の鐘を合図に、晴れ着姿の善男善女がとっておきの顔で礼拝に出かけた。(同上)


 精霊は、スクルージの会計助手、ボブ・クラチットの家の光景を見せます。
 クラチット夫人が、貧しいながらも精一杯の料理を用意しているところに、末っ子のタイニー・ティムを肩車したボブが帰宅すると、楽しい一家団欒が始まります。

 おお!この湯気の何と盛んなこと!洗い場の銅の湯沸しから、今まさにプディングが運ばれてくるところだ。(中略)
 プディングがこの大家族には小さすぎる、とは誰も言わなかった。口が裂けても言ってはならない。(本文より引用)


クリスマスプディングについてWikiで見る
イギリス料理についてWikiで見る

 それから精霊とスクルージは、甥のフレッドの家の光景を見ます。
 フレッド夫妻をはじめ親戚一同が集まりパーティーの最中、陽気に音楽やゲームに興じる様子に、スクルージも一緒になって楽しみます。

 精霊はそんなスクルージを嬉しそうに見守っていた。スクルージは子供のようにパーティがお開きになるまでここにいさせてくれ、とせがんだが、精霊は聞き入れなかった。(本文より引用)

 奇妙なことに、時間が経つにつれ、精霊の外見はどんどん老い込んで髪が白くなっています。そして、12時を告げる鐘が鳴り、精霊は消えてなくなります。

 (以下、後半に続く)
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pjo1062002 at 22:58 │Comments(0)TrackBack(0)clip!イギリス文学  | ディケンズ

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